頻尿について
2025/08/27
こんにちは。東小金井にのみや腎泌尿器クリニック院長の二宮直紀です。
頻尿とは
一般的に、日中(起床〜就寝)の排尿回数が8回以上を頻尿と定義します。ただし、回数がそれ以下でも「普段よりトイレが近い」と感じるなら、頻尿として扱われます。
主な原因
頻尿を引き起こす原因は多岐にわたります:
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過活動膀胱:膀胱に尿が十分溜まっていないにも関わらず、勝手に収縮して尿意を感じる状態。急な尿意や切迫性尿失禁を伴うこともあります。
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尿路感染症(膀胱炎など):膀胱の知覚神経が刺激され、頻尿・排尿痛・残尿感を引き起こすことがある。
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前立腺肥大症(男性):尿道が圧迫されて排尿が不完全になり、膀胱が過敏になって頻尿となる。
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残尿・膀胱容量の低下:排尿後も膀胱内に尿が残る、あるいは膀胱が小さくなって尿をためにくい状態などによる。
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多尿・夜間多尿:内科的疾患(糖尿病、高血圧、腎機能障害など)や水分過剰摂取により尿量が増える場合。
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心因性頻尿:膀胱や尿の問題がないのに、トイレが気になって頻繁に行く状態。夜間には症状が現れにくい傾向。
自宅でできる対策
まずは、排尿日誌を3日ほどつけ、時刻・尿量・水分摂取量などを記録すると、原因の特定に役立つこともあります。
行動療法の三本柱として、以下の方法が推奨されます:
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生活習慣の見直し
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水分は1日1.5~2 Lを目安に、少しずつこまめに摂取。特に夕方以降のカフェインやアルコールは控えましょう。
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塩分を控えたり、刺激物(柑橘類・香辛料など)を避けたりするのも効果的。
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便秘の解消や体重の管理も重要で、便秘は膀胱を圧迫し頻尿を悪化させます。
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膀胱訓練
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排尿間隔を少しずつ延ばし、膀胱に尿をためる習慣をつける訓練です。強い尿意には、骨盤底筋の「クイックフリック」などでしのぎながら進めます。
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骨盤底筋体操
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骨盤底を締めることで尿道の締め付け力が高まり、頻尿や尿もれを防ぎます。基本は3〜5秒締め、ゆっくり緩める動作を10回1セットとして、1日数セット行います。
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受診の目安
これらのセルフケアでも改善がない場合、または排尿時の痛みや血尿、発熱、夜間頻尿で日常生活に支障がある場合は、泌尿器科専門医への受診を検討しましょう。
対策をコツコツ続けることで、症状の改善が期待できます。不安があれば、いつでもご相談ください。
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東小金井にのみや腎泌尿器クリニック
住所 : 東京都小金井市梶野町5丁目11−5
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電話番号 : 042-385-2211
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