尿管結石について
2025/09/12
こんにちは。東小金井にのみや腎泌尿器クリニックの二宮直紀です。
尿管結石とは何か
腎臓でできた結石が尿管に落ち込んで詰まることで起こる尿路結石の一種です。
尿の通り道である尿管が狭いため、石が通過するときに強い痛みや流れの遮断を引き起こすことが多いです。
石の主な成分には、カルシウム(カルシウム×シュウ酸・リン酸など)、尿酸、ストルバイト(リン酸マグネシウムアンモニウム)、シスチンなどがあります。尿のpHやミネラル濃度、脱水状態、飲食などが影響します。
主な症状
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非常に強い、突然の痛み:腰背部から脇腹、下腹部へ走る疝痛(せんつう)発作。特に尿管が詰まると腎臓の内圧が急激に上がるため痛みが激しくなります。吐き気・嘔吐を伴うこともあります。
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血尿(肉眼的/顕微鏡的):石が尿管/尿路を刺激して出血する。痛みを伴うことが多い。
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頻尿・残尿感:石が膀胱近くに落ちると、尿意切迫感や排尿時の不快感が出ることがあります。
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無症状の場合もある:石が小さくて尿管を完全に塞いでいなければ、症状が軽かったりほとんど感じないことも。
診断
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尿検査:血尿の有無、尿中結晶、pHなど。感染があるかどうかも調べます。
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血液検査:腎機能、電解質、尿酸値など。体全体の状態を把握します。
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画像検査:CTスキャン、超音波(エコー)、単純腹部X線・腎尿管膀胱撮影(KUB)など。結石の位置・大きさ・尿路の閉塞状態を確認する。
治療法
治療方針は「石の大きさ」「位置」「痛みの強さ」「閉塞の有無」「感染の有無」などによって決まります。
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保存的治療(自然排石を待つ):5〜9 mm 程度の小さい結石で、尿の流れに影響が少ない場合。水分を多く取る、運動、痛み止め、排石促進薬(α1遮断薬など)を用いることがあります。
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体外衝撃波結石破砕術(ESWL):体外から衝撃波を当てて石を砕き、小さい破片にして排出しやすくする方法。非侵襲的で多く使われます。
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内視鏡的手術(例:経尿道的尿管結石破砕術(TUL))や、場合によっては経皮的腎砕石術(PNL)など、より大きい石、硬い石、位置が悪くて取りにくい石に対して適用されます。
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緊急対応:重い痛み、尿路感染・発熱合併、腎機能障害などがある場合は、尿管ステントを入れて尿の流れを回復させる処置が必要になることがあります。
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予防
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十分な水分摂取:尿量を増やして尿を薄くし、結晶が析出しにくくする。一般に1日2リットルを目安にすることが多い。
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食事の見直し:シュウ酸を多く含む食品を控える(ほうれん草、ナッツ、チョコレートなど)、動物性蛋白質・塩分を過度に取らない。尿酸結石リスクのある人はプリン体を控えるなど。
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尿のpH管理:尿酸結石ができやすい人は尿をアルカリ側に保つ、逆にリン酸カルシウム結石ではアルカリ偏移しすぎないよう注意。
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定期検査・再発予防:結石は再発しやすいため、結石の成分分析や生活習慣を見直して、再発防止策をとることが重要。
尿管結石のような症状の際は当院来院して頂ければと思います。
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東小金井にのみや腎泌尿器クリニック
住所 : 東京都小金井市梶野町5丁目11−5
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